新型インフルエンザの脅威がマスコミ等で毎日のように報じられる中、マスクや手洗いなどの基本的な予防を重視する声が、日増しに強まっています。
中でも「マスク」は、ウィルスに最も感染しやすい口や鼻など「呼吸器」を直接守るものとして、特に重要だとされています。
ところで、マスクは大きく分けて3種類、しかし、それぞれの長所や短所、それらの用途・目的についての正しい知識を持っていなければ、いざと言うとき、大切な家族や社員を守れないかもしれません。
感染してしまった「患者が使用するマスク」です。
感染した患者が咳をした際の「拡散防止」に決定的な役割を果たします。
1回の咳でおおよそ8万個、くしゃみで200万個のウィルスが飛ぶと言われており、それらがウィルスを含んだ「飛沫」となって空気中を漂い、それを吸った人間が次々と感染を拡げて行きます。
飛沫のサイズは大きいため、ほとんどのマスクの表面で一旦は止まります。
「飛沫」の水分が蒸発すると、生きたウィルスが口の中に入る可能性が非常に高くなります。
家庭、会社備蓄用
一旦マスク表面に止まった「飛沫ウィルス」が、1分以内に99.999%不活化しますから、たとえ水分が蒸発したとしても、既にウィルスは不活化しており安心度はかなり高いと言えます。
個別包装している袋を破らなければ、5年間は効果が続きます。
マスクの隙間からのウィルスの侵入がゼロだとは言えません。感染の危険性が非常に高いときには、マスクの縁にテープを張って顔との密着性を高めれば、かなりの精度で鼻・口からのウィルス感染は防げます。
不活化機能の持続時間は、マスク装着時で8時間以内です。
短時間の感染現場向け
0.075ミクロンの試験粒子を95%以上捕集できる性能を有します。
呼吸困難になりやすい。作業中なら、早い人で30分、よくもって120分が限度です。
特にインフルエンザ対策で重要なのは、通勤・通学・外出時での感染暴露です。
短時間の感染現場では、確かに「N95マスク」が有効です。しかし、通勤・通学・外出時においてはN95マスクは、呼吸困難の面から使用にはかなりの無理が生じます。
「不活化機能を持ったマスク」が3種類のマスクの中では「いちばん現実的な選択」といえるでしょう。
それに気をつけておかなければならないことは、国内マスク生産の大半が現在「海外」に頼っているという諸事情です。
バンデミック時に輸出入がすべてストップすることが想定されますので、マスクの入手が非常に困難になることは目に見えています。
最近の一例としてSARS感染パニックの際に中国政府は、すべてのマスクの国外流出を一切禁止してしまいました。
だから、早い時期からの備えが絶対に必要だといえます。